よく「私、どこでも寝れるんです!」っていう人がいる。
たとえば、電車やバス、美容室、エステなどで、あまりの気持ち良さにうとうとと寝てしまう・・・「うたた寝」というやつだね。
同じ「眠る」でも、「うたた寝」と「睡眠」は大きく違う。
睡眠の目的は、「蘇生」だから、壊れた細胞の修復や免疫力の向上、記憶の定着など、動物として生き抜いていくための機能回復の時間という事になるかと思う。
「うたた寝」は、そういう基本的な「蘇生」という目的ではなく、少しの間でも脳の疲れや肉体疲労の緩和にはなるので、オレは悪くないと思うわ。
睡眠は「質(睡眠の深さ)」と「量(必要睡眠時間)」のどちらも満たす必要があるわけだが、「量」の面で、少なからずとも”うたた寝”や”居眠り”で不足分を補う事はできるね。
量が足りないと、特にイライラを感じたり、ボーっとしたりと、精神的なストレスにもなる。
少しの間でも脳を休めるということは、そのストレスの緩和とその後のパフォーマンスアップに繋がるよ。
ただ、”うたた寝”も長時間になると「惰眠」になって、夜の睡眠に影響しますので注意だが・・・。
パワーナップ(昼寝)がなかなか認められない日本だから、「うたた寝」「居眠り」をポジティブに考えた方がいいと思うんだよね。
もう一つ、「私、床でもどんなところでも寝れるんです!」っていうことも良く聞く。これ、ほとんど「寝落ち」というやつだね。
激しい運動や活動の肉体的な疲労感や、長時間の商談や会議の精神的な疲労感で、疲労困憊状態で睡魔に勝てず、いつもまにか寝てしまっているという状態。
これも疲労感から考えて、いた仕方ない眠り方かもしれないね〜。
ただ、「寝落ち」は”睡眠の質”云々の前に、野生動物と同じ寝環境ということだから、安全な寝所が確保されてないため、眠っていても安心感や安堵感が得られていない。
つまり、どっかで神経が休まっていないことになりがちだ。
多忙な方は、これがほぼ慢性化されていて、そうした神経の休息不足にも気が付いてない方が多いようだな。
動物として、安心で安堵する寝床は精神的にもとても大切な場所。
日中のパフォーマンスをアップさせるためにも<寝床>を見直すことは大事だよ。