数年前からの短眠ブームは、オレは大反対だし、とても問題があることだと思っている。睡眠時間は、動物として生きていく上で「蘇生」に必要な時間なわけで、蘇生できるから「活動」…つまり日中のパフォーマンスを上がるわけだ。
睡眠は「大事」だから取っているのではなく「必要」だからとってる。
睡眠時間を「勿体ない時間」・「無駄な時間」みたいにコストとして考えるのは価値観の相違とは言え多いに問題だと思う。
睡眠を短くしても大した差はないかも
ショートスリーパーっていうには本来睡眠の研究の中で、研究者が説明がつかない例外的な睡眠時間の人を一括りにしての名称ってことだよね。ロングスリーパーもそうだ。
つまり研究者が「説明がつかない人たち」ということで、人によって必要な睡眠時間はそれほど幅があるというこうこと。
確かに睡眠時間を1時間短くすれば、その分やりたいことはやれるかもしれない。でも無理した場合、それが効率的に行えてるかどうかは別のことだ。
もともとのショートスリーパーであれば、無理なく数時間は他の人より余分に活動はできるからその面では得してると言えなくもないが、もっとも安堵感いっぱいで最高に気持ちいい睡眠時間が少ないってのはオレの感覚では大損してると思うけどね。
また、無理にショートスリーパーになろうとしたって、その時間読んだ本がどの程度頭に残って身についているのか分かりゃしない。読んだ本の数だけ身につくなら誰も苦労はしないからね。トータルすれば、同じ数の事しかできず、同じくらいしか頭の中には残ってないかもしれないってことだ。せいぜいDVD1本をダラダラみるくらいだろう。オレならその分睡眠を楽しむね。
短眠指向は「健康になるためなら命はいらない」と同じ
よく短眠指向の人は「そんなに寝て時間もったいなくない?」っていうんだが、オレは「夜中一人でゴソゴソ活動して、つまんなくない?」って言い返すよ。で、「短眠を望むなら、短トイレとか、短食も同時に目指したらもっと時間増えるぞ!」ともね。
睡眠時間は、動物にとって最もストレスがなく、快適なひと時・・・だから、身体も心も蘇生できるわけだ。
ショートスリーパーでもないのに、自分の睡眠を短くして人生をより謳歌しようなんていうのは「健康になるためなら命はいらない」って提唱しているのに等しいくらい滑稽な事だとオレは思う。
なにやら短眠になろう的な協会や組織まで出来ているようだが、そうしたことに「睡眠は大事!」って言ってる睡眠の専門家の多くは何も苦言を呈さない・・・何でだろうね?言えない事情でもあるのかしらん?? 睡眠分野の専門医や専門家はダメなら駄目ってハッキリ言わないと信頼失うよ。