アレルギー体質の布団の素材は真綿が最適は理由

真綿工程3

アンチアレルギーの布団が必要な時は、天然素材か化学繊維もOKかを決める必要がある。

化学繊維もOKなら、選択肢はさらに増えるが、天然線なら「真綿(シルク)」しかないな。

オレも強烈なアレルギー体質…かなりの物に反応するので、アンチアレルギー寝具の体感実験にはもってこいの体なのでいろいろ試すが、抗菌・防ダニ・防カビなどの効能をうたっているものは何の役にも立たないね。
課題の根っこが違う所にあるんで、布団にそんな効果を付加させても、何の意味もない・・・使ってもメチャメチャ反応(オレの場合は、ぜんそく発作で気管支が縮むで、喉がヒューヒューなる)でるし(><)。

だから、アンチアレルギーとしての布団は、”埃が出ない”という機能一本に絞って考えていいと思うよ。

アンチアレルギー用寝具は、”防ダニ加工”や”抗菌加工”などを施された布団が多いがが、アレルギーの種類・・・何に反応するのかで、その方に必要な機能を持った布団が違ってくる。

ダニにアレルギー反応がでないのに、”防ダニ加工”は意味がないね。また、ダニは死骸がアレルゲンになることがほとんどなので、生きているダニを布団や布団カバーだけが防御しても余り効果はない。

広い意味で考えると、アンチアレルギーの寝具はほこりが出ないもの・・・ノンダストな布団であることが一番重要だろう。
室内のホコリは、ダニやカビ胞子などを育成する素でもあるので、まず布団がハウスダストの原因になりにくいものを選ぶ事だね。

ノンダストの布団を考えた場合、長繊維のわたを中材に使った布団ということになる。

繊維が短くなったものを”埃”というので、最初から短繊維のものは、使用中に摩擦等でわたが切れるので、布団から埃が出やすくなる。
長繊維のふとんは、天然繊維のものと化学繊維…ポリエステルのものがある。ポリエステルは発火点が低いので、寝床内が一定の超えると一気に暑く、ムレ感が出るね。
種類としては、ポリエステルの長繊維はかなりいろいろなものが出ているがね。

天然繊維となると、一種類…「絹(真綿)」のみ。
絹は蚕が吐き出すタンパク質の糸で繭を作るので、繭は一本の糸で出来ていて、その長さは1500m以上になる。
真綿布団は、この繭を煮てから一個づつ解き、四角い木枠に引っ掛け、6個程度重ねて一枚の”角真綿”を作るところからはじまる。

真綿工程1 真綿工程2  

これを二人の職人さんが呼吸を合わせて引っ張り、500枚以上(厚さによって違いますが)重ねて一枚の布団にしていく・・・これが「手引き真綿布団」だ。

真綿工程3
例えば、500枚重ねた布団なら、繭6個×500枚=3000本の繊維で構成され、短い繊維は0ということになるね。

 

 

写真は、近江(滋賀県)の真綿だが、他にもいくつか産地は残る・・・が、どこも後継者難のようだね。

現在店頭で販売されている手引き真綿布団も何種類あり、価格の違いがあるんだよね。

1)繭(国産)→角真綿作り(国産)→手引き作業(国産)→布団仕立て(国産)
2)繭(中国)→角真綿作り(国産)→手引き作業(国産)→布団仕立て(国産)
3)繭(中国)→角真綿作り(中国)→手引き作業(国産)→布団仕立て(国産)
4)繭(中国)→角真綿作り(中国)→手引き作業(中国)・ガーゼに入れて輸入→布団仕立て(国産)
5)繭(中国)→角真綿作り(中国)→手引き作業(中国)→布団仕立て(中国)

当然、1)が最も高く<100万を超えるものもある>、2)10万、3)7-8万、4)4-5万、5)2-3万
というところだろう。

オレは、ノンダストの実用品として考えれば、2)・3)というところが良いかと思う。
だから、アレルギーの方に真綿布団をお作りするのもその辺を中心にお話しする。

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