「頭寒」の意味が違う
昔から言われる「頭寒足熱」・・・頭は冷やして、足は冷やさない。
これは、大変な錯覚のようだ。錯覚というより意味の取り違えという方が正しいかもしれない。
「足熱」は足を温めるというより足を冷やさないということはその通りだし、足が冷たいと眠れないのは誰しも体験しているよね。
また、眠気が起こったときや睡眠中の体温調節で体内から熱を逃がすのは顔・手・足だから、冷えてもいない足を単に保温することは睡眠を阻害する結果となる。
誤解されているのは「頭寒」の方だ。頭は冷やした方がいいと思われている方は多いんじゃないかな? オレもそう思ってたし・・・。
「頭寒」は正確に言うと、”頭は熱を持たせてはいけない”という事のようだ。つまり、頭部は通気を良くして、熱をこもらせないという事。
頭は血管や毛細血管、神経が密集し入り組んでいるところだけに、頭を長時間冷やすとそれらにさまざまなトラブルを誘発する恐れがある・・・このことは専門医の先生がおっしゃっている事で、実はそれを聞いてオレはハッとしたわ。そしてなるほど腑に落ちた。確かにそうだよね。
睡眠時の冷感アイテム使用に要注意
昔は氷だってなかなかなかった時代だから、発熱でも冷水で冷やしてたね。その時代の「寒」はそのレベルの冷やし方だったんでだろう。今は暑いとにかく涼感を得るために冷感アイテムで頭を冷やすことしか考えないので、そういう快眠アイテムは夏には多く市場に出回っているが、それは脳に対する大きなリスクを貸すという事になるだろう。
脳へのリスクが懸念されるのであれば、いくら冷たくて気持ちがよくても絶対やってはいけないね。熱帯夜ではどうしても寝苦しさの解消で使ってしまいそうだが、それは本末転倒になり兼ねない。
「頭寒足熱」から「頭涼足熱」に
頭寒足熱の「寒」は「冷」ではなく、「涼」ということだ。これからは「頭寒足熱」は「頭涼足熱」というべきだろうね。
昔からある言葉は先人の知恵ではあるが、それはその時代の環境下に置き換えて考えないといけないということだ。
これから夏に向けて、寝る位置も頭を涼しい方角に向けることも大事。朝、直射で温度が上昇する方向は避け、風通しの良い方向に頭を置く方がいいだろうね。
今は気密性の高い住宅だから、ファンを活用して風が頭にあたるような位置で使うのがいいと思う。特にベッドはベッドを置く位置でヘッドボード付近に空気がよどみ、熱が溜まり安くなるので特にファンの活用がよりいいと思う。
“北枕”は理にかなう
その点から見ても”北枕”は理にかなっている。北枕は縁起が悪いということを言わるが、実は一番熟睡にいいとされてる。
釈迦が亡くなる時に頭を北にしたことから「北枕」は縁起が悪いという風習が定着したようだけど、地球の磁気は南から北に流れているので、頭を北に置く方が血液の流れなどが自然に逆らわない寝姿勢でいられ、地軸と体が並行になることで地球の磁力線に体が沿って心身ともに一番安定する方角(一説によると)というのは納得だな。
くれぐれも「頭寒足熱」は「頭涼足熱」・・・忘るべからずだね。