ベッドマットだけで快眠は得られない
ベッドマットを選ぶ時はいろいろ寝てみて決めるだろうが、殆どの場合マットに寝た寝心地だけで選んでしまう・・・実はそこに問題がある。
寝心地はベッドマット+ベッドパッド+シーツの合せ技で得られるもので、身体の各部位に合わせて各アイテムの機能を組み合わせ、自分に合った寝所を作るということだ。その中でベッドマットは長時間身体を預ける基本アイテムであるから、ちゃんと自分の骨格、体格、寝姿勢、寝返りなどの”動き”を充分サポートできるものを見極めないと残念なことになる。
体の構造に添っての必要なアプローチ
ヒトの体を輪切りにすると、骨・腱・筋肉・脂肪・皮膚の断層からなっている。
●骨と腱 → しっかり身体を支える。
●筋肉と脂肪の内側1/2 → 安心感、心地よさを与える。
●脂肪の外側1/2と皮膚 → 気持ち良さを与える
「敷」として組合せるアイテムは、それぞれの身体の構造の部位に対してのアプローチできる素材や硬さ、弾力、肌ざわりを担わないていけないということだ。
マットに必要な役割は、”骨格”と”寝姿勢”を支えること。心地よさではなく寝返りがスムーズに動けるかどうか、また仰向けに寝た時に身体に緊張がないか(安心感が得られているかどうか)だけに意識を向けて選ぶことだ。
ヒトは安心感があると口角と目尻が下がって優しい顔になるので、誰かに顔の表情を見てもらってフィードバックしてもらうといいね。
マットに必要な役割は骨格と寝姿勢を支えること
「ベッドマットの必要な機能」
●無理のない姿勢を保つ・・・弾力と反発力によって眠っている間も本来の骨格を保ち、身体を長時間支える。
●ストレッチのフィールド・・・自分の身体にあった硬さにより、昼間の作業はすべて脳の指令を受けて体の部位を動かしているから、ノンレム睡眠(脳が休んで体は起きている状態)時に脳の指令を受けずに体が自由に昼間の動きの反作用のストレッチを始める。この充分な寝返りや寝相が取れるフィールドであること。
「ベッドパッドの必要な機能」
●安心感・安堵感を持たせる・・・自分に合ったボリューム(わた量)をマットに組み合わせる事でスムーズな入眠への安堵感、安心感を与える。これが”寝心地”だ。
●眠っている間に体を冷やさない・・・寝所の保温の70%は「敷」で決まる。冷えがあるとその周辺の筋肉に不必要な緊張感を持たせなて朝疲労感があったり、体が重く感じる。
「ベッドリネンの必要な機能」
●肌ざわりのよさ・・・肌ざわりは布と身体の摩擦感。季節感を感じる肌ざわりや好みの肌ざわりを選ぶことで、睡眠を単なる必要生理現象の時間から「気持ちいい時間」「快適な時間」にすることができる。
さらに自分の汗の量や暑がり寒がりの体質、体重、骨格、腰痛などの持病の有無、アレルギー、趣向など、個人差を考慮して、徹底的に「自分用」にした方がいいよね。
ベッドマットは寝所づくりの基本アイテムには違いないが”寝心地”は組み合わせで決まる。ベッドマットを選ぶ時は絶対ベッドパッドと組み合わせて、比べながら選ぶことだね。
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