睡眠に悪影響なストレスの正体。

スタンフォード大学の心理学者ケリー・マクゴニガル氏は「ストレスは決して体に悪者ではない。むしろストレスは害であるという思い込みが悪い」と言っているが、なるほどだ。男女ではストレス自体が違うだろうし、その影響も違うだろう。
ストレスは無くなるものではないし、無くなってもまたすぐに次のストレスが湧き上がってくるから無くすことは考えるべきではないとオレは考えている。ストレスが自分の器から溢れないないように開放・放出すべきだ。
学術的にはホルモンの研究や心理学でいろいろな論説があるようだが、睡眠に影響を与えるストレスは「ネガティブな感情」だとオレは考えている。またそのネガティブな感情を開放することが”意識を失って眠る”最大の目的なんではないかと考えている。

ネガティブな感情とはなにか?

精神科医として多くの人たちと接してこられた春日武彦氏の「不幸になりたがる人たち 自虐指向と破滅願望(文春新書)」にこう書かれている。「人間にとって精神のアキレス腱は所謂「こだわり・プライド・被害者意識」の三つに過ぎない」…実に明解で大いに納得だ。

特に被害者意識でいえば、社会派小説の作家の江上剛氏の「人生に七味あり」にある「恨み・つらみ・妬み(ねたみ)・嫉み(そねみ)・嫌味(いやみ)・僻み(ひがみ)・やっかみ」が正しくそれにあたるだろうね。これらのネガティブ感情をずっと引っ張っていると、寝付きを悪くし、眠りを浅くする。これは、帰宅後も仕事脳がOFFにならないでいる状態と同じ。
しかし、だから快適に眠らないといけない!・・・ということではないよ。

ストレスの開放は睡眠改善をテーマにしたらダメ!

必要なのは帰宅してホッと安堵できる居住環境づくりを工夫(外的ストレスをなくす)することだ。動物として安全が確保され、安心感が持て、心から安堵できたら動物は自然に眠りに落ちる。深い睡眠は単なる安堵できた結果ということだから、睡眠改善自体をテーマにしては結果は得られないということだ。
帰宅から就寝までに過ごす室内環境と、就寝してから起床までを過ごす寝所環境をいかに自分にとって安全で安心でき心から安堵できる快適な環境にするか…これは動物としての巣づくりに他ならない。

本来自宅は自分の「巣」であるべき。

日中はネガティブな感情を湧き上がらせる場面は自分の周りにうじゃる程ある。
●仕事関係:ノルマ、クレーム、方法、方向、実績 vs 自分
●対人関係:上司、顧客、隣人、友人、家族 vs 自分

くよくよ考えるタイプか楽天的に考えるタイプか…性格によってもストレスの大小はあるにせよ、絶対にノーストレスにはならない。だから、ストレスをコントロールし、穏やかに気持ちになれる場としての環境を持つ…自宅はそういう環境であるべきだとオレは思うよ。

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