「25歳はお肌の曲がり角」・・・こんなコピーが大昔あった。睡眠も曲がり角があるだよね。それは45歳あたり。45歳くらいになると朝早く目が覚めたり、熟睡感がなかったり、夜中に何度も起きてしまったり、睡眠が気になってくる時期に入ってくる。これは加齢によるもので、この状態は歳とともに加速していく。
睡眠にはレム睡眠(脳が起きていて身体が休んでいる)とノンレム睡眠(体が起きていて脳が休んでいる)があることは今やほとんどの人は知っているよね。
だいたいこのくだりの後には「この2つを1セットとして90分から120分周期で朝までに4〜5回繰り返されます。ノンレム睡眠は深さによって4段階に分かれ、就寝直後は深い段階、朝方は浅い段階になるというのが睡眠のメカニズムなんです」てなことを専門家チックには続けるんだろうが、これはどうでもいい話だ。
45歳過ぎから深く眠れなくなるのが普通
重要なのは45歳を過ぎると深い眠りであるノンレム睡眠が減少していき、レム睡眠の割合が増えてくる。そして70代になるとほとんど深い眠りはなくなるということだ。このことを知らないと、若い時のぐっすり爆睡していたイメージと現状を比較して心配になっちゃうんだよね。
40歳代の経営者やビジネスパーソンの方で「最近ぐっすり眠れない・・・」ということで睡眠障害を懸念されている人が非常に多い。でも、だいたい加齢によるパターンだろう。
年齢的にも仕事的にも脂の乗った時期でもあり、そういう睡眠状態を懸念し、睡眠の質の確保を真剣に考える頃なんだが、その頃はすでに生体リズムとしてぐっすり眠れなくなっているという少々皮肉な状態になっている。
だったら、どうするか
まず「ぐっすり」から「気持ちよく」眠ることに意識をシフトさせることだ。「爆睡」ではなく「至福=快適」を目指すということだね。
逆に考えると、45歳から生体リズムがそうなって来るという事は、仕事ばっかじゃなくて少しは自分を癒やしてしっかり心身の回復も考えて頑張れ!と身体が言っているのかもしれない。
70歳で深い眠りのノンレム睡眠がなくなるということは、もう記憶の定着や整理などせず、毎日を楽しく生きましょう!って言っているのかもしれないな。
さりとて、まだ45歳過ぎは第一線だし、責任ある立場がこの辺の年齢・・・まだまだ夢の途中だろうし、脳疲労は20-30歳代以上だろう。
だから、45歳過ぎてはじめて日中のパフォーマンスを維持向上のためには、帰宅してから自分にとって癒される生活環境や睡眠環境づくりの工夫が必要になる。そして、自分に合った寝心地がいい眠具で眠ることがとても重要になってくる。
20-30歳代はだいたいどんなものに寝ても、どんなところで寝てもぐっすり眠れるものだ。眠れないようなら生活リズム・心・身体に根本的な問題があるはず。だから睡眠環境づくりや寝具(ベッドマット以外だけど)も趣向に添って工夫して良いと思う。寝具で言えば、気持ちよく眠りたいなら寝心地にこだわるも良し、朝風邪を引いてなきゃいいくらいに思うのであれば適当な寝具でいいと思うよ。
ハッキリ言っちゃえば、どんな寝具寝ったって若きゃぐっすり眠れるってことだ。
歳を重ねると、眠りの環境も寝具も身近に感じるようになる・・・ちょうど身体のリズムもそうなっているからだ。45歳は睡眠の曲がり角・・・だから余計な心配しないで「ぐっすり」から「快適」な眠りを心がけてくださいましよ。