睡眠の話は、そのほとんどが「健康」あるいは「健康になるため」がテーマになっている。
でも、実生活では体調の悪い時もあれば、病気で伏せているときもある。
健康の時と体調不良の時にも同じ「快眠のためのポイント」が有効かというとそうでもないとオレは考えている。
快適な睡眠をとる上で最も重要な要素の一つである「朝の光」は、不調の時も同じように必要とは考えられない。元気な時は目覚めたら朝日を浴び体内時計をリセットし、身体も脳も覚醒させる必要があるわけだが、病気の時は熟睡も出来てないので、むしろ遮光カーテンなどで光を遮断し(遮光でなければアイマスク)、できるだけ覚醒させないで体力気力を温存するために横になっていた方がいい。たとえ眠れなくても身体を横たえて休息していた方がいいと思う。
つまり、動物の冬眠状態と同じだね。
大事なのは、体温を下げないように温度、特に寝床内温度に気を配り、できるだけ動かないことだ。
そして、複数のクッションとピローを使って、その時に一番楽な寝姿勢を保つことだね。
例えば、薬を服用する場合は、身体を横たえるのではなく、大きなピローやクッションに身体を寄りかかるようにする姿勢がいい。海外の映画で、クッションをいくつも置いて身体を寄り掛かって預ける様な寝方、ベッドで本を読む時の姿勢だ。
脳を心臓より上の位置に置く事で、血液の流れを緩やかにせず、起きているのと同じ流れを保つ事で、血液の流れに乗って薬が全身に早く回るようになる。
だから、鬱っぽい時も横にならず、ヘッドボードにクッションなどを置いて寄りかかる様な姿勢で寝るといいでだろう。
日常生活の中で、毎日必ず起こる必要生理現象としての睡眠は、決して最良の1パターンな条件下で起こる訳ではない。
その日その日の自分の状態に合わせて、寝方も睡眠環境も微調整することは必要だ。
体調が優れない時は、動物の寝方、眠り方に学べ・・・なんだよね。
睡眠は教科書通りやっていてもダメ。
毎日の自分のリアルな状態にフォーカスし、寝床や睡眠環境をアレンジすることが快眠への実行プログラムとなる。