寝る前にスマホを取り上げたら子供の睡眠の質は保てるか

寝る前にスマホを取り上げたら子供の睡眠の質は保てるか

あるクライアントさんと話していて「うちの子はベッドに入ってもスマホやってて全然寝ようとしない。寝る前に取り上げちゃった方がいい?」・・・これ、子供に限ったことことじゃないね。
大人でも結構というか、ほとんどそうなんじゃないだろうか。オレだって、セミナーでは「快眠のポイントの一つは2時間前にはスマホやパソコンは止めましょう!」とか話してるけど、本人は実行できてないよ^^;;

専門医や研究者の検証から言えば、スマホのブルーライトは脳を覚醒させて良くない事は間違いないし、確かに睡眠の質は落ちるだろう。特にスマホやパソコンは光源を直視するからね。
だから大人でもなかなか寝付けない人や眠気が来ない人・・・つまり入眠に悩みをもっている人はスマホも2時間前には止めた方がいい訳だが、スマホを体から離す事自体が不安を煽ってなかなか難しいと思う。

眠れないのではなく、眠らないのだ

とかく睡眠の話ではスマホを悪玉にするが、オレは今のリアルな生活を考えたら無理があると思っている。スマホの光など些細で室内のLED照明のブルーライトの方がよほど問題だと考えているからだ。
また、スマホがなくとも子供や学生の夜更かし状況は変わらないのではないかとも思っている。

子供も大人も夜更かしは<眠れない>のではなく、<眠らない>んだよ、きっと。
特に中学生、高校生、大学生は夜型傾向が最も強い歳頃ということらしいし、考えてみればオレらの時代はスマホなんかなかったが多少眠くても眠らなかったわ。TBSパックインミュージック、文化放送セイヤング、ニッポン放送オールナイトニッポン・・・バカ面白いラジオの深夜放送があったからね。曜日によって好きなパーソナリティーを渡り歩いてた感じ。聴かないと翌日友達と話が合わなくなっちゃうしね。でもちゃんと問題なく今あるよ、オレはw

要するに、スマホを取り上げたって、寝ない時は寝ないんだよね。

専門家が睡眠の不安を駆り立てているのかも

今はTVでも雑誌でも教科書みたいな睡眠のとり方を強調しすぎる。だから、逆に良し悪しで不安を感じる人が増える。
睡眠には年齢、性別、生活サイクルなどの個人差に加え、季節差、環境差などの固有の条件によって睡眠の質を確保するポイントも変わる。一般論としては正しいが、自分に当てはめるとあんまり役には立たないものが多い・・・というか、真逆の方がいい事柄だってある。

睡眠の質の確保や向上は、自分の属性や生活スタイルと必要な睡眠の帳尻を合わせることだとオレは考えているんだよね。

TVの製作費が少なくなったせいで専門医や専門家をギャラの安い文化人枠で登場させる医療バラエティーが花盛りの今、そうした社会情勢や風潮、属性などをまったく考慮しない◯か☓的な一般論としての情報の弊害は出るべくして出ることだ。

オレも専門家の末席にいる身として自戒を込めて「今や睡眠関係の専門家は社会悪になるつつある」と言っているのはそういうことだ。

眠気がピークになれば眠る

動物はどんなに我慢しても、睡眠が必要になったら必ず眠るんだから、眠るゆとりを作れるような一日のカリキュラムにしてあげればいいのだろうが、今は大人より子供や学生の方が過酷なスケジュールだから難しいかもだけど、その辺は大らかに見てあげてほしいね。夜スマホやってる時間がやっと一息つける時間なのかもよ。

関連記事
スマホのブルーライトより睡眠に悪影響の場所がある
【子供の睡眠不足】子供の深夜のスマホ使用の実態
眠れない時はどうするか?無理に寝ないこと
子供の年齢と必要睡眠時間

#スマホ

 

関連記事一覧

お問合せフォーム

最近の記事

PAGE TOP