麻は綿よりも古くから日本人が使ってきた、馴染み深い素材だね。
アパレルの生地ではもちろん、近江や小千谷などの産地でも着物の素材として今でも使われている。
とりわけ、近江・・・滋賀県の麻は、着物を始め、シャツ生地、夏用の布団生地、蚊帳など、呉服だけでなく、衣料や寝具など身近な素材として使われ続けてる。
今では市場は中国製品が主流になってしまっているが、日本産のものはやはりどこか違うよ^^
数年前から天吊りの蚊帳のご相談が多くなったのは以前のBlogでも書いたが、こうした先人の知恵を生かした昔の道具を今の様式に合うようにリデザインし、スタイルを変えて使っていって使い続けることは、時代は変われど、同じ気候風土や習慣慣習の民族には最適なのかもしれないね。
寝具は昔、夏になると少し小さめなの夏掛布団があたり前のように使ってきたが、今はシングルサイズを基準に、布団のサイズを変えずにカバーを共有できるスタイルになっている。
しかし、夏に冬と同じサイズの布団はやはり暑いよな。
また、冬はダブルやクィーンで二人でお休みになっても、夏は一人づつの方が涼しく眠れる。
こうして考えると、昔の日本スタイルの冬用、合掛用(スリーシーズン)、夏用を使い分けて四季…今は真夏と真冬もあるので六季を快適な過ごす工夫に学ぶべき所は沢山ある様な気がする。
オレは一昨年、自分用にこんな布団を作った^^
近江の麻シャツ生地(ラミー)を使って、近江の本麻わた(ラミー)を入れた一回り小さいサイズの夏布団・・・長年欲しかったんだが、やっとこれ!という素材が見つかりました。
色はスノーホワイト・・・麻をオフホワイトで染色すると、麻でなければ出せない雪色の白になる。
用いたシャツ生地は、ラミー(苧麻<ちょま> )だから、シャリッとしたコシがあり、サラッとした肌触りのファブリック。
でも、カバーを掛けるとせっかくの肌触りがなくなるので、同じ生地でカバーも作っちゃった。
夏だし、麻は乾きが早いですから、カバーは1枚あれば充分。夕方までには乾くよね。
熱帯夜が続いて、夜が嫌になるが、オレはかなりワクワクだ^^/
単なる身体を冷やして眠る「冷感寝具」ではなく、肌触りで季節を楽しむ「涼感寝具」・・・日本人の寝具は麻だよね!オレはそう思うわ。