寝所は寝具機能の組み合わせで作る。

風邪をひかないで寝る場所が「寝所」ではない。

ベッドマットの役割とは
ベッドマット(和マットレス)は骨と腱を支える最重要な役割。 マットは寝姿勢と骨格を長時間しっかり支えるアイテムで、日中のストレッチとしての寝返りをスムーズに行えるコシの強さと弾力性が自分の身体に合っていることが重要。 自分に合ったコシの強さと弾力は、動物として安心感が持てるので、眠っている間に身体が不要な緊張を持たせない。 その点から敷寝具で最重要アイテムと言っていい。 選定ポイントは寝心地を考慮せず、あくまで体が沈み込まず、反り返らず自然な寝姿勢がキープできるかどうかと、寝返りがスムーズかどうかだ。

ベッドパッド(敷布団)の役割とは
ベッドパッド(敷布団)は筋肉と脂肪の内側層に安堵感を与えるのが役割。 だからマットとパッドは絶対セットで考えるべき。パッドで感じる安堵感は中材の弾力性とボリューム(量)。 マットの上にパッドを敷いてホッと安堵感できることが「寝心地」となる。 睡眠中にはコップ1杯以上の汗や湿気を吸収するので、最も汗や湿気の影響を受けるパッドの中材は吸湿発散性に優れた素材である必要がある。 また汗をかいた時には干すことになるので、現在の生活事情ではその手間がいらない動物性繊維の中材が最良。 選定ポイントはマット+パッドに寝て目を閉じて本当に眠っちゃいそうなボリューム感を見つけること。

自分の寝所は敷寝具で7割決まる。

睡眠本来の目的である自己治癒力の発揮と免疫力の向上を果たし、心身ともに心底安堵できる場所が「寝所」。 体全体を支えて心地よい寝心地の敷寝具と住宅環境に適した掛寝具、心地よさと季節感を直接肌に伝えてくれるベッドリネン・・・寝所は素材とその機能を組み合わせて創るものです。

掛布団の役割とは
掛寝具は全身に安堵感を加味してくれ、保温を補足するのが役割。 居住地域、寝室温度、部屋の方角、フローリングか畳かなどで決まる。 保温性、耐久性、吸湿発散性など掛寝具に必要な機能をバランス良く兼ね備えているのは羽毛素材だ。
●中材の種類・グレードは体質で決まる。
・加齢での低体温 / アレルギーの有無 / 寒がり暑がり
●中材のボリューム(量)は寝室環境で決まる。
一定室温の寝室 / 都市部・気密性の高さ / 底冷えする寝室・北向きの和室 / 日本海側の地域の郊外・山陰地区の山間部
*羽毛にアレルギーがある人は天然素材の動物繊維ではシルク(真綿)しかない。

マクラの役割とは
マクラは寝姿勢の首の隙間を埋める台座の役割...ただそれだけ。 動物で枕を使っているのは人間だけ。 直立二足歩行をすることで4tもの大気圧を受けているためだが、マクラがいらない人、極低いものでいい人の方が身体的には歪みがないといっていい。 だから、マクラは必須アイテムではない。 隙間がある人は、寝た時最初に取る姿勢が仰向けか横向きかうつ伏せによって形状もことなるが、あくまで自分が気持ち良いと台座としてマクラを選べばいい。 ちなみにピローは寄りかかって寝るためのアイテムだからマクラとは目的が違う。

ベッドリネンの役割とは
ベッドリネンは皮膚と脂肪に気持ちいい感触を与える役割。 「肌触り」とは布による皮膚への摩擦の気持ちよさということ。 皮膚の感覚は24時間起きているといってもいいくらいだから、眠っている間も肌からその時々の季節感や肌触りの優しさなどで心地よさを皮膚を通して与えることは快眠にとってとても大事なことだ。 その点で考えると、ベッドリネンとパジャマの生地の肌触りは同じ目的と言っていい。 ベッドリネンのカラーについては快眠に有効な色などはないからあくまで寝る前の寝室のコーディネーションに合わせて好みで選べばいい...電気を消して目を瞑ったら色なんか関係ないからだ。

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