就寝前は外的ストレスを無くす。

日本の住宅は明るすぎる!

自分の"巣"を作る。
睡眠の目的は「蘇生の時間」。 そのために一番大事なのは「スムーズな入眠」と「入眠直後の深い眠り」。 帰宅から就寝までをいかにストレスを与えない環境にするかは睡眠へのプロセスといっていい。 生体リズムや睡眠生理を踏まえて寝室と就寝までの導線から外的ストレス要素を排除することが重要。室内でストレス要素は照度・湿度・温度・音・香りの5つ。 そして夜は闇を楽しむ。風呂は電気を付けずキャンドルでゆっくり入浴。 寝る前に脳を覚醒させないよう本を読むより写真集や画集が眺めた方がいい。 睡眠中は寝室の空気の流れが緩くなり、空気中のダストが落ちてきて床近くに貯まるから寝所は床から45cm程度高くすること。 そしてベッドと壁との間は掃除機が入るくらい必ず開けることだ。

照度(照明)
玄関から寝室まで動線に沿って徐々に暗くしていくのが理想だがこれはなかなか難しい。 各室の主要照明はすべて調光できるとベスト。 ヒトは1000ルックスで覚醒し、500ルックス以上の光でメラトニンは分泌を止める。 寝室の照明は間接照明にすべき。直接光源が目に入らないような工夫するのが重要。 就寝前に過ごす部屋はBarくらいの暗さ(10ルクス程度)にし、光の色は暖色系に。 スマホなどのモニタのブルーライトは作為的にカットしない。 色の3原色R/G/BのBのみをカットするとR+Gでオレンジ色になり、脳が元の色が何色なのかを考えるので逆に脳は覚醒してしまう。 ブルーライトより照度に気配りすべきなんだ。

ヒトは炎を見なくなった時から癒やしを失った。

居住地区、生活サイクル(仕事内容)、家族構成を考慮し、家族で一番大事にしている価値感、家族一人一人の趣向性などを組み込むことで、その家に住む人だけの快適性を作り上げることが巣づくりの基本。

湿度と温度
快適と言われる室温は24℃と言われているが、個人差が大きいので気にする必要はない。 自分が気持ち良い温度にすればいい。 重要なのは湿度。 室内の湿度は40~60%未満に調整。40%以下では雑菌やウィルスが繁殖、60%以上でカビやダニの繁殖が顕著になる。 備長炭を活用して湿度調整はかなり有効。 ベッドの下など湿気の溜まりやすい場所は備長炭を1畳あたり700g~800g程度置くと調湿効果がある。
*備長炭は中国製はNG、紀州の備長炭にすること。
アートを置くなら漆喰、和紙、木など素材は湿気を調整するから補助アイテムになり得る。 加湿できる空気清浄機を置くのもいいが、湿度10%で体感温度は1℃違うので季節によって工夫が必要。

音(雑音)
寝室は図書館程度の静けさになるよう、生活音に対して適度な防音対策が必要。BGMは「環境音」と「好みの音楽」を2種類を同時に合わせる。 環境音は、川の流れや波の音のように一定のリズムを刻む音を。それに合わせて呼吸や心拍が自然と安定する。 好きな曲は、聞き流せる曲...何千回も聞いたような好みの曲がいい。 スピーカーで流すなら、床から上に向かって音が出るものが望ましい。 照明機器にBluetoothスピーカーが内蔵されているものもいい。 無音でなく、一定のリズムを刻む波の音や水の音など適度な雑音があった環境の方が現代人はリラックスできる。

香り
香りは心に与える影響は大きい。 カビや汗、洗濯物の生乾きの臭いなどの悪臭は最もストレスになる。 アロマテラピーは英国からきているので、体臭の強弱、土壌、文化に違いがあるから必ずしも日本人に同じ効果があるとは限らない。 昔から日本人が嗅いでいた香りがいい。
*ひのき、ひば、ゆず、ハッカなどの和のアロマオイルが推奨できる。
香りの強さは臭うか臭わないかくらいのほのかな香りで十分効果がある。 
「臭覚」は脳に直結した感覚なので、リラックス効果を得られるのが早い。

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