睡眠常識の嘘!睡眠のいい食事の効果と影響

ここ数年、睡眠が注目され続ける中、睡眠の基本知識から他との関係性で睡眠の質を改善しようというノウハウ的な情報がTVや雑誌の特集やや、ネットニュースなどで溢れかえっている。

とりわけ「食」は「睡眠の質を向上させる食事や食材」などが注目され、実践されている方も多いのではないだろうか。

食の分野はオレの専門ではないですが、睡眠との関係性は大いに勉強しなければいけないのでいろいろ調べてみたのだが、「睡眠の質を高めるのに◯◯がいい」とか「◯◯を食べると眠気が来る」という話はほぼ確証がないデマに近い情報のようだね。
良く言えばその人の仮説レベルの話ということで、ほとんど効果が証明されていないものばかりみたいだ。

昔からポピュラーだったウソ話は「寝る前にホットミルクを飲むと寝付きがよくなる」という話。
この話の根拠は、眠気を起こさせるホルモン「メラトニン」を合成する覚醒ホルモン「セラトニン」の栄養素が必須アミノ酸の一つである「トリプトファン」で、それが牛乳に多く含まれているということからだ。
温かいものを飲むと深部温度(内臓温度)が高くなり、それが下がるのに反比例して眠気は起こるのが睡眠のメカニズムだから、合せ技で眠れるというのが話の基だろうね。

でも、「セラトニン」は目覚めて屋外の光を浴びると分泌され、その約17時間後に「メラトニン」が合成されて分泌されるから、合成にはかなり時間が必要となる。仮に効果があったとしてもすでに起きてる時間になってんじゃん!って感じだよ。

だから最近では「トリプトファンを多く含む食材を朝食に取りましょう!」とか「朝食の改善でその日の睡眠の質が高まる」という情報が出てるんだろうが、実はこれは検証の結果、朝食にトリプトファンを多く摂取しても睡眠には効果がないということが明らかになっているようだ。
つまり、理屈は通る話ではあるが、実際には想定していた効果は出ないということだね。

睡眠と食の関係は、最近になってようやく研究が始まったばかりの分野のようだ。なぜかというと、食の睡眠に及ぼす影響には様々な要素(その日の運動量や食事時間、ストレスなど)が関わり、また個人差も大きいため簡単に検査できるものではないからだということ。
考えてみれば、男女差・体格・仕事内容・運動量・食事の取り合わせなどで食や栄養素の影響も変わるのは当たり前のことだわね。
だから、研究もマウスを使った実験くらいのレベルで、結論を出すにはまだまだ年月が必要のみたいだわ。
情報の中には、マウスの実験で出た数字だけで”この栄養素は睡眠にいい”と決めつけている情報もあり、それを人間の体重に換算すると何トンも食わないと効果が出ない計算になるものもあるから鵜呑みにしてはいけないということだ。

睡眠のための「食」は、常識的に身体にいいとされるもので、規則正しい食生活(特に食事を取る時間)を心がけたらいいのではないかとオレ的には考えているわ。

 

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