「熱中症対策」と「熱帯夜の入眠対策」は違う

ずっと寝苦しい、そして熱帯夜に近い夜が続くと眠っている間の熱中症が心配になる。TVでも雑誌でも頻繁に取り上げられている昨今のテーマで、オレの昨年の熱中症対策のブログにも毎日たくさんのアクセスをいただいている。

ところが「熱中症対策」と「熱帯夜の入眠への工夫」の情報が混在しているような気がするわ。
真夏に少しでも快適に眠るためには「熱中症対策」と「熱帯夜の入眠への工夫」は同時進行には違いないが、頭の中で分けておいた方がいいね。
「熱中症対策」はともすれば死に至る状態への防衛で、「熱帯夜の入眠への工夫」は少しでも睡眠の質を確保するためにいかに眠りに着き易くするかということだ。

だから、「熱中症対策」が起こり易い熱帯夜では絶対やっておかなければ行けない事で、「熱帯夜の入眠への工夫」はそれをヒントに個々の環境でそれぞれ工夫して快適性を追うというもの。

まず、日中に出来るだけ室内に熱を入れないということは基本中の基本だ。昔からスダレや植物を使って日本人は夏にはこれを実践してきた。スダレやグリーンカーテン、レースのカーテンをUVカットの生地に変えるなど、窓廻りを夏仕様にすることは最初の一歩かと思うよ。

「熱中症対策」・・・必ずやるべき事は3つ

●就寝前に500ml以上水を飲む事。飲み方は就寝1時間くらい前から少しずつ常温またはぬるま湯の水を飲むようにすること。
眠っている間にヒトは汗(水気と湿気)と両方をかきます。そのため、寝る前にコップ1杯(180cc)の水を予め補給して就寝するといいのだが、熱帯夜では500ml以上の汗をかくので、その分の量を事前補給しておかないといけないね。起床時には冷水を飲みたいだけ飲んでさらに不足分の補充を。
就寝前は深部温度(内臓温度)を下げると眠気を飛ばすので、常温かぬるま湯、お湯がいい。逆に起床時は内臓を起こすためにも冷水がいいだろう。

●クーラーはタイマーを使わず朝まで通しで掛けること。
タイマーを掛けると、切れてしばらくすると暑さの不快感で起きてしまう。温度はご自分の身体の好みということでいいと思うが、熱帯夜だけは「エコ」だとか「節電」だとかを言っている場合ではないので27度くらいが基準かと思う。

●パジャマは必ず長袖・長パンツの天然素材(綿、麻、シルクなど)のものを着用すること。眠っているときのヒトの体の熱の放出は、手・足・顔(頭)が主だ。身体は冷やしていい所と悪い所があり、特にお腹と関節は冷やしてはいけないので、クーラーを通しで付けている場合には絶対に長袖・長パンツのパジャマが必須だね。

熱帯夜の入眠への工夫」・・・眠りに入り易い環境づくり

●寝る30分〜1時間くらい前から寝室をクーラーで冷やす。出来るだけクーラーの設定温度を下げて一気に短時間で冷やした方がいい。

●その時には必ずクローゼットやタンス、引出しなどの空気が溜まっている所はすべて空ける事。日中の暑さでクローゼット内や収納家具の中の空気は熱気になっているので、室内だけを冷やしても熱気を含んだ箇所があると室内はすぐに温まってしまう。

●室内が冷えはじめた頃を見計らって、ベッドの上を歩いてマット内の熱気と室内の冷気を入れ替えること。暑さは背中で最も感じますので熱気を含んだマットの上に寝たら暑いからね。枕や肌掛け布団なども何度か押して中の空気を入れ替えてあげるとよりいいね。

●扇風機を使うなら、身体に風をあてる場合は首振りに、天井や壁に向けることで室内の冷気を動かすのであれば首は固定で問題ないかと思う。この辺は室内レイアウトなどが関わるので、試してみながら風邪の方向を決めることだ。

*すでに眠る前に暑くて暑くてどうしようもない場合・・・こんなときは身体が暑いというより血液が熱い、つまり煮えた血液が全身に流れている感じなので、血液を冷やしてあげることが先決だ。
最も太い動脈が体の外側を走っている場所は、首筋・脇の下。足の付け根。両手に保冷剤を持ってこの3カ所に数秒感づつ当て、何度か繰り返すと数分で身体は一気に冷えるのでお試しあれ。
これは日中でも暑さでどうしようもない時は、冷たい缶コーヒーなどで代用してやると同じ効果が得られるよ。

 

 

関連記事一覧

  1. 入浴は温度より入るタイミングが重要

お問合せフォーム

最近の記事

PAGE TOP